118.「誦句集 一念不動の誦句」

「私は私の求むるところ()のものを 最も正しい事柄の中に定めよう。

そしてその事柄をどんな事があっても 動かざること山の如き磐石の信念と 脈々として流れ尽きざるあの長い川の如く 一貫不断の熱烈なる誠を以(もっ)て その事柄の実現するまでいささ()かも変更することなしに 日々刻々ハッキリと心の中に 怠りなく連想して行こう。

丁度 客観的に看察するが如くに……

私は最早 消極的の想像(思想)や観念や又は暗示に感じない。

(また)そうしたものは私を動かすことは出来ない。

私は断然そうしたものより より以上のものである。

私は最早 あらゆる人生の中の弱さと小ささとを踏み越えて居る。

そして 私の心は今絶対に積極である。

おゝそうだ 私の心は勇気と信念とで満ち満ちて居る。

従って私の考え 私の言葉 それは何れも颯爽としていつも正義である。

だから 私には人生のあらゆる場面に奮闘し得る強い強い力が溢れているのだ。

そして私の人生はどんな人の世の荒波に脅かされても あの大岩の上に屹然(きつぜん)として立つ燈台のように 平静と沈着と平和と光明とに 輝やき閃(ひらめ)いて居るのだ。」

 

運命を拓く・第十三章 一念不動 には、以下のように述べられています。「思考=観念=想像=理想=成就」のルートを用いて、理想を描き一念不動で信念化することが大切です。

 

「人生を生きる際に、自分の運命は健康に対する心の態度として、真理瞑想の始まった最初から今までの間に述べてきたことの中で、

 思考=観念=想像=理想=成就

この関係をよく考えてみると、心の態度はあくまで積極的でなければならないというのと同時に、いかなる事情があろうとも、自分の一旦描いた理想は、一念不動の状態で固く固く把持して変更しないことである。

否、このことくらい、人生を幸福にする原則の中で必要な原則は他にないのである。だから、今までしばしば行ってきたとおり、我々は、まず第一に、はっきりと明瞭に自己の欲する物事を決定することである。

そして第二には、一旦決定した以上は、その決定した事柄を、みだりに変更せぬことである。

我々人類の心というものは、宇宙の霊が溶かした宇宙エネルギーの流れを受け、それを形あるものに作る鋳型と同一のものである。だから、どうしても、今いったとおり、常に一定の決まった形のものを用意しておかなければならない。そうすると、この鋳型の中へとエネルギーが流れ込み、予期した状態を作り出すのである。

 

だから、我々は常に自己をする事柄を、完備し、しかも、チャンと一定した形に積極的に描かねばならない。そして、その求むるところのものを心に描き終わったならば、それを固く固く心に守り、どんなことがあっても、決して変更させたり動揺させてはならない。と同時に、特に特に必要な事柄は、確実に自分のものにすることが出来るという”信念”を堅固にして、ゆるがせにしないことである。」(運命を拓く・第十三章 一念不動 より)