4.弗為胡成(為さざれば なんぞ成らん)

志るべNo.138 昭和49年1月号 の安武貞雄先生の解説では、以下ようにご説明しています。

 

 この書は今の人が使わない字があるので、屡々(しばしば)意味を訊ねられます。

弗は今の米貨のドルとして読みませんが、元来は不と同じ字で打ち消しの語、胡は「なんぞ」とか、「いづくんぞ」と読みます。

 従って「為さざれば なんぞ成らん」と読めば、意味は明瞭です。古歌にも「為せば成る 為さざれば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」とあるとおり、実行しなければどうして物事が成就できようかというこの言葉を、われわれは統一道の上に移して、実践の大切なことを戒しめられたものと受けとりたいと思います。