52.「富士山_神瀧疑原太初 雪羽化似 天上風」(神瀧 太初の原を疑う 雪の羽化に似て 天上に風)
天風先生は、多くの富士山を描かれています。今回は、雪景色を「雪の羽化」を表現しています。1960年佳春と書かれていますから、丁度今と同じ時期だと思います。富士山を見てください。どのような感じられますか。
太初:天地のひらけたはじめ。太始。 羽化:昆虫の蛹が変態して成虫になること。中国の神仙思想で、人間に羽が生えて空を飛ぶ仙人になること。(広辞苑より)
佳春:年賀状で「寿祥佳春」(じゅしょうかしゅん:美しい春をことほぎ喜ぶ)と使用されるます。