54.「本心若虚空清浄無一物」(本心 若(も)し虚空なら 清浄で無一物)
「本心 若(も)し虚空なら 清浄で無一物」と読み下しをしてみました。「本心が虚空(一切の事物を包容してその存在を妨げない)ならば、清浄で無一物(一切の煩悩を離れた境地)となる。」という意味と解釈しました。煩悩という雲があると、虚空となりません。安定打坐して煩悩を減らし、「進化と向上」という大欲を持つことが大切です。
また、天風会で「虚空」というと、安定打坐の歌「心をば 虚空の外に置きかえて 五感気にすな 打坐の妙法」が思い浮かびます。
「虚空」:何もない空間。そら。仏典では、一切の事物を包容してその存在を妨げないことが特性とされる。(広辞苑より)
「無一物(むいちもつ)」:一切の煩悩を離れた境地(広辞苑より)
「本来無一物」:仏語。事物はすべて本来空(くう)であるから、執着すべきものは何一つないということ。(デジタル大辞泉より)