７４．「吾心如明鏡 拂拭元無埃 照在宇宙外 萬相去又来」

「吾が心は明鏡のごとし 払拭して元より埃(ほこり)なし 照して宇宙の外にあり 万相去り又(また)来(く)る」

　天風先生は、安定打坐考抄で「安定打坐法」について以下のように述べられています。安定打坐して、妄想念を心の中から排除し、霊性を自覚しましょう。

「安定打坐法は、浮世の荒波を打渡る時、自己の実相たる大我と、宇宙の実相とを身外「無声の音声」を利用して帰一的に同化統合せしめる方法。(p25)

　「安定打坐密法」は、声を聞くのではなくして、身外寂境裡の無声の声を、我と吾が本我に帰納せしめて一如的同化するのである。(p26)」（「安定打坐考抄」より）

実相：まことの性、仮相：かりの質

※払拭【ふっしょく】：はらいぬぐい去ること。すっかり取り除くこと。