96.「晴れてよし くもりてもよし 富士の山」
天風先生は、「晴れてよし くもりてもよし 富士の山」の書を「絶対積極」として多く書かれています。(書は違いますが、2回めの紹介です。)
「叡智のひびき」箴言1に積極心について以下のように書かれています。事あるも事なき時も、常にその心が泰然不動の状態になることが大切です。
「天風哲学の査定考量する積極心というのは、一切の対峙(たいじ)から離脱した心的状態=わかりやすくいえば、いつも講習会の垂迹(すいじゃく)の言葉の中に出てくる「晴れてよし曇りてもよし不二の山」という、あの心持ちのことを言うのである。
多くの人が考える積極心というものは、いつも消極という相対比較をその考量の中心とするために、知らず知らずの間に、対消極という対峙気分をそうだと考定している傾向が顕著にある。
要するに、真の積極心というのは、事あるも事なき時も、常にその心が泰然不動の状態であるのをいうので、しかも、そうした心的状態というものは、断然拮抗ということから超越していない限り、とうてい現実化しないのである。」(「叡智のひびき」箴言1より)