「『天風会の魅力』長く続くには訳がある」 山本正徳 2018 年 10 月 25 日
天風会の魅力は何でしょうか? 中村天風先生の魅力、天風哲学の魅力、天風 会に集まる友の魅力。友と会話等をする事で成長できる。多くの魅力があると思い ます。また、人それぞれに異なると思います。私にとっての魅力は、実行すれば実 行しただけの実感(例:高校時代から太りだし入会時(約 20 年間 約 76kg,高血圧 140,メタボリック)に比較し 15kg 減量。)と脳科学で説明でき・納得できる事です。そ の事を話し高められる友がいる事です。また、その奥深さに魅力を感じます。今回 は、積極心を脳科学で説明したいと思います。
天風先生は「思考作用の誦句」で「人間の正しい心 勇気ある心 明るい心 朗 らかな心という積極的な心持ちで思考した事柄にのみ、その建設的なる全能の力を 注ぎかける。」と仰っています。
しかし、天風先生が仰っていた頃は、脳 CT や MRI などの機器がなかったので、 脳科学によって天風先生の言葉を証明する事ができませんでした。こころに決めた 目標を紙に書いたり口に出したりすると本当に実現したり、思考や人間の感謝や歓 喜の感情を持てば願いがかなったりする現象では、脳のどこが、どのように働いて 成功をもたらすのかが分かってきています。
その脳のしくみですが、網様体賦活系 (RAS(Reticular Activating System))と呼ば れるシステムです。RAS は、脳に入るほとんど すべての情報を中継しています。(例外:にお い。においは脳内の感情を司る大脳辺縁系。)参考)網様体賦活系(RAS)図を下から見て下さい。
RAS は、入って来る情報をふるいわけて、何 に注意を向けさせるか、どれぐらい関心を呼 び起こすか、どの情報をシャットアウトして脳に届か ないようにするかを判断します。脳は毎秒四 億ビットもの情報を処理していますが、その うち意識的に処理される情報は、わずか 2,000ビットです。大量の情報が一気に意識に入ってきたら判断できません。
そのため、 人間は進化の過程で、すべての情報をふるいわけ、その中から自分にとって大切な ものだけを拾いあげるシステムを作りあげました。RAS が積極的であれば積極的な ものを選択し、消極的であれば消極的なものを選択します。これは、天風会の“積 極的な考え方”を持てという事です。なぜ天風先生が仰っていたのかが分かり納得 します。納得すると信念が強くなります。腹に収まってきます。楽しいです。
天風会では、この積極精神をつくる方法(観念要素の更改法、積極観念養生法、 神経反射の調節法)を教えて頂いています。この方法への有難さ・やる気が増して きます。いっしょに積極精神を養って、よりよい人生を作っていきましょう。