1.和 嘉祥生  昭和40

 

「和」の義は、相剋(そうこく)せざる結合、換言すれば不可分の統合、即ち、YOGA(ヨガ)である。(哲人哲語 より)

 今回の作品は、開運なんでも鑑定団 にも出られている㈱思文閣さんから購入したものです。昔、致知に天風先生の軸が掲載(㈱思文閣の広告20049)されていました。

 天風先生は、この「和」の揮毫を多くされています。

 

 哲人哲語 和の義 (創立三十周年祝賀に際して) では、以下のように「和」について説明されています。

 和とは、愛憎を超越した親しみ、陸みだという事は、何人と雖(いえど)も知って居る。然(しか)し、それは和の義ではない。和の諦(たい)である。即(すなわ)ち、和なるものを演釈した意語である。

 

  そも、和の義とは、要約すれば、相剋(そうこく)せざる結合、換言すれば不可分の統合、即ち、YOGAなのである。この消息は、和の字源を尋ねる時、一切は明瞭となる。字源は、和の文字を「輪」より、胚胎(はいたい)したものと教える。それは、和の篆(てん)が、過般予が説道三十周年の記念に頒布せる色紙に揮毫(きごう)した「禴(まつり)」という劃形(さいけい)で作為されて居る事に想到すれば、即座に首肯されると惟(おも)う。