191.「染めいだす人はなけれど春来れば 柳は緑 花は紅」
この言葉は、宋時代の詩人、蘇東坡が作ったと言われています。天風先生は、この言葉をよく使われています。過去にも、「51.「柳緑花紅」茶碗」を紹介しました。
真人生の創造 第1章 理想的人生のあり方p21 では、以下のように、「森羅万象の様々な変化変転」があり、自分自身を自分自身が正しく統御する大切さを教えてくれています。
・以下、真人生の創造 第1章 理想的人生のあり方p21より
「どこが果てだか果てがわからない、見渡す限りの無局無辺際の大空にらんかんとして煌めく星。子どものときから不思議だと思った、わたしゃ。そうして春が来りゃ花が咲いて、秋が来りゃ紅葉して、冬が来りゃ木が葉っぱを落としてしまう。昼があって夜があって、朝があって午後があって、水があってお湯があって、火があって煙(けむ)があって、不思議だなあと子どものときも考えた。森羅万象の様々な変化変転。「染めいだす人がなければ春くれば、柳は緑、花は紅(くれない)」、よく坊主が使うこれは説教の言葉で、真似したわけじゃありません。このわずかな文句の中にも宇宙の変化変転は歌われているが、これを考えようとするとね、すぐ神仏に持ってっちまうんだよ。
こはこれ、自然の現象だ。この自然の現象に対して、原動力的要素というものを科学的な知識の進まなかった時代はわからなかったんだよ。ぼやぼやしちゃいけませんよ。人工衛星が飛んでるとき、難儀が来るとすぐに神様の前で手を合わせたり、仏様の前に行ってからに、お線香をあげようとして、自分自身を自分自身が正しく統御しなければ、いわゆるセルフコントロールというのは正しくなければ、なんでそういう人間に正しい結果が来ましょう。昔の人の歌にもある。「心だに誠の道にかないねば、祈らずとても神やまもらむ」。誠の道というのは宇宙真理に即した、寸分間違いのない、本当の正確さの意味だ。」
・以下、webより
宋時代の詩人、蘇東坡は春の景色を「柳は緑、花は紅、真面目しんめんもく」と詠じています。花は色とりどりに咲きほこり、自然の営みにすべてをゆだね、一瞬一瞬をあるがままに生きています。その草や樹木の姿に、限りない生命の息吹を感じ取り、「真の面目」と賛嘆しているのです。