中村天風先生は、「勇気の誦句」の真理瞑想でこの言葉「但捨怯心」を以下のように使われています。怯(おび)える心を捨てることで、勇気を煥発できます。
「中日ドラゴンズが、私に、勝負に勝つ秘訣をわずかな言葉で掛け軸に書いてくれと頼んできたから、昨日書いてやった。わずかな言葉と言うから、たった四文字で。「ただ怯心を捨てよ(但捨怯心)」と書いてやったんだ。怯(おび)える心が、クンバハカができてると、しなくなるよ。たとえ、瞬間的に立ち戻れる状態になれるんだ。肛門が締まっていると。
だから、もしも人生、その心から何事に対しても、勇気を失ってしまうてえと、それも気の毒な話が、自分の心の力が抜けてしまうんだ。勇気というのは、少~し頑張る気持ちじゃないんだよ。それは捉われなんだ。勇気というのは付かず離れず、怖れもしなきや。怖れまいとも思わない、淡々として流れる水のごとく。もっと詳しく言えば、「晴れてよし曇りてもよし富士の山」」(「勇気の誦句」より)