55.「円相 皆空無礙自在(むげじざい)」
天風先生は、《無礙自在(むげじざい)》について、『ほんとうの心の力』【 中村天風、PHP文庫、p234 】で以下のように説明されています。何の汚れも濁りもない澄みきった心で行動することが大切です。習慣付けましょう。
無礙:障りのないこと。とらわれがなく自由自在なこと。(広辞苑より)
礙:じゃま、じゃまする、妨げる、止める、距てる、限る、遮るという意味がある。
「常日頃、気を散らさないで物事を行う心がけを実行してますと、習うより慣れろで、どんな複雑なことに出合っても、いつもはっきりと澄みきった気持ちで何の渋滞もなく、片っ端からぱくぱく片付けていけるようになる。
また、そういう気持ちをもっている人間には、どんなことがあっても面倒くさいってことはないんであります。つまり、トラブル、騒ぐという気持ちはどんな場合があっても感じません。することなすことがすべて楽しみに振りかわっていく。お経に書いてある「無礙自在」というのはこれなんです。何にもとらわれていない。