60.「志るべする人をたよりにわけ入らば如何なる道やふみ迷ふべき」明治天皇御製

 60回目の記念は、天風先生の「志るべ」の書です。この言葉は、いくつもの作品があります。今回は軸の作品です。天風会の機関誌「志るべ」の名前が出てきます。(昭和24年開始)今、道標(みちしるべ)が明確でない状況です。どちらの方向にいったら良いのでしょうか。世の中のためになる事、人のためになる事を目指していけと教えてくれているように感じます。安定打坐して、心を清らかにして力強く生きていきましょう。

 

 

「しるべする人をたよりにわけいらばいかなる道やふみ迷ふべき」の意味は、「ちゃんと指導してくれる人を頼りにしていれば道を間違うことはありません。」です。明治38年の明治天皇の和歌です。

 

●天風会の機関紙の名前「志るべ」の元になったものです。「しるべとは導きの意味であり、人生道への正しきガイドの義である。」と天風先生は「志るべ」の創刊号に書かれています。

 

平成元年3月号に、志るべの創刊号(題名「しるべ」に因みて 会長天風識)について掲載されていました。「プロパゲート」の意味が分からず調べたら、「普及させる」でした。

以下に転載致します。

 

★題名「しるべ」に因みて 会長天風識(志るべ創刊号より)

 明治天皇御製

しるべする人をたよりにわけ入らば いかなる道もふみ迷ふべき

 戦争のため一時的休講していた講習会が愈々旧に復して大阪に京都に神戸にと夫々幹部一同結束を堅うして再開されるに至った。誠に世道人心の ため欣びに堪えない次第である。

 そして更に関西三都連合の会誌を発刊することとなり、予にその題名を求められた。もとより今日迄本部以外の所から会誌類を発刊した類例がなく戦前紙源の豊常な時代には「自覚」と名づけ、予が其の編纂に全責任を以て当り十数年間毎月会友に頒布していたが戦争以来全国十数万の会友に頒布する紙料が到底揃充不可能のため一時休刊しているが今回関西三都から発刊されるものは右の「自覚誌」の承継ではなく、即ち関西三部独自のものである。従って誰の命名も又此の意味を重点として「しるべ」と名づける。

 しるべとは導きの意味であり、人生道への正しきガイドの義である。

 幸いに各支部会友各位が此の会誌に依り統一道のプロパゲートを有意義になし、天風門下同人を殖やされたならそれがどれほど吾等の聖業の上に大きいバイブレーションとなるか判らないと思うと実に無量の欣快である。

 昭和廿四年正月吉祥