「時」 木曜行修会      服部嘉夫

                        2017824

 

 

 「歳月人を待たず」とか「光陰矢のごとし」の諺のように「今と云う間に今はなし」と時は流れて行きます。現在という時は絶えず流れ移り、未来から過去の中へと移り込まれていきます。私達が「時」を確実に掴むことができるのは、現在という時点です。時の流れの中で只今現在のこの瞬間を大事に活きることが大切です。

 天風哲人新箴言注釈「真理のひびき」箴言16に「時は金なりという諺があるが、真実に於いて時は金よりも貴重な尊さがある」と述べられています。金は失っても取り返すことが出来ますが、時は一旦失ったら永遠に戻ってきません。

 心身統一法の感応性能を積極化する方法の一つに積極観念養成法があります。5項目の中1つに取越苦労厳禁があります。その中で「心は現在を要す、過ぎたるは(おう)うべからず、来たざるは(むこ)うべからず」教えられています。古歌にも「さしあたる、その事のみをただ思え、過去は及ばず未来知られず」とあります。

 

 天風会4代会長杉山彦一先生は「時は金なり」というより「時は生命(いのち)なり」と云われました。不可思議な縁でこの世に生れてきた生命(いのち)1回限りです。その生命(いのち)を価値高く、尊く活かして、生き甲斐生れ甲斐いある人生を築かねばなりません。それには心身統一法を実践することです。実践・実行に務めましょう。