「水到渠成」 木曜行修会 服部嘉夫
2017年12月14日
この言葉は中国の古詩から禅語として引用されたもので「水到れば渠成る」と読みます。
山に降った雨の一滴の水がまとまり溝となり谷川になり、里を流れる川となり、平野を流れる河となり大海に注ぎます。
広島地方に台風が通過し、水圧で山が崩れ、里に濁流が流れ、民家が押し流される事件がありました。
雨水と云えども集中豪雨となると偉大な力となるものです。
天風先生が昭和43年(1968年)10月19日の最終の講演「いつまでも若々しく活きよう」の中で「点滴巌をも穿つ」と述べられました。その言葉と同意語と思われます。
一滴一滴と石の上に落ちる雨だれもいつかはそこに穴があくと云う事です。
先生がインドのヨガの里で3年間難行苦行して、心を造り変えたことを、日本に帰り科学的、合理的な実際方法である心身統一法を造り上げるのに6年間の月日がかかったと云われます。それも「窮すれば通ず」と云う事で、条件付反射の暗示作用を応用した連鎖反応によってインスピレーションが涌いてきたからと云われています。